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2009-08-05

study room-ナトリウム-

前回、「study room-元素-」にて元素について簡単に整理した。studyroom初回に紹介した(おっと!初回にしょうかい、あ、しょうかい、な~んちっち^^)「植物の栄養素」には動物の必須栄養素であるナトリウムNaが含まれていない点が疑問として残っていた。動物にとっては必要な栄養素なのに。植物はナトリウムが多量に存在する海から陸へ上がり、進化の過程でどんどんと海から離れ、陸上でナトリウムを必要としない高等植物の発展が見られたんだよね。「必要としない」って言うよか、植物の塩害を考えると、寧ろ排除しなければいけない元素ってこと?うろうろ徘徊してたら、おもしろそうなサイトがあったので整理してみました(最下段参考サイト)。


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【ナトリウム】
・Natrium(L) 英語ではSodium
・地殻中に存在する元素の多い順に
「おっしゃれ~て刈るなカリマー(Kali女神のこと)」
 1 酸素O :49.5
 2 ケイ素Si :25.8
 3 アルミニウムAl :7.56
 4 鉄Fe :4.70
 5 カルシウムCa :3.39
 6 ナトリウムNa :2.63
 7 カリウムK :2.40
 8 マグネシウムMg :1.93
  〔記号の後の数字はクラーク数〕
ここで前回の「study room-元素-」ページと見比べると、第一族元素が2つあるのが分かる。7のナトリウムと8のカリウム(この二つはアルカリ金属)。地殻中の存在量はほぼ同じなのに、生物における働きには大きな違いがあるナトリウムとカリウム。

・動物にはナトリウムは必須元素だけど、多くの植物はナトリウムを必要としない。動物と植物(この二分法もどうかと思うが^^;取りあえず使用)の細胞で代謝メカニズムは同様のはず。同じアルカリ金属であるカリウムは動植物共に摂取するでしょ?何がどう違うから多くの高等植物はナトリウムを必要としないのか?あるいはまた、寧ろ取り入れようとしないということなのだろうか?

・動物とナトリウム
動物細胞でナトリウムは細胞外液(体液,血液など)に存在し、細胞膜を隔て膜内外の濃度勾配を利用して物質輸送や神経伝達の駆動力となる。

・生物とホウ素
高等植物の必須元素ではないナトリウムは動物にとっては必須元素(但し植物の中には塩生植物〈*注1〉のようにナトリウムを必要とする種類もある)。逆の立場の元素もある? YES!あるんです。植物の必須元素の一つ「ホウ素」がそれ。ホウ素は動物には必要ないんですって。
〈注1〉1957年Brownellらによってナトリウムを必須とする高等植物が存在することが明らかにされました。その後,C4光合成が知られるようになると,ナトリウムを必須とする植物はいずれもC4光合成を行っていることが判明しました。

・海から生まれた細胞が植物的性質を持つか、それとも動物的性質を持つかを選択した時、後に植物となる一群の細胞はナトリウムに依存する代謝を選択しなかった。その代わり、動物が持たない「細胞壁」と「光合成能力」を獲得して上陸し高等植物となった。

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ふむふむ、なるほど。おもろいなー。

◎でもさ、海から離れてナトリウムを必要としなくなったって言っても、地殻中にはナトリウムが存在するんだよね?高等植物は、その進化の過程において地殻に存在するナトリウムを取り込まないシステムを作ったってこと?もしくはナトリウムを取り込んだとしても、排泄する機能を自ら備えているってこと?そもそも、何故植物はナトリウムを必要としない体を作ってきたの?同じアルカリ金属のカリウムは取り込むのに?動物におけるナトリウムが果たす役割を植物の体内で担っているのは何?うみゅみゅ、謎は増えて深まるばかりですー。深みにはまる深水恭子だわ。あー、あの、マリーアントワネットだったらええなっちゅうドロンジョさまね...そ、それを言うなら深田恭子でしょーが!(--;

◎動物と植物、その細胞レヴェルにおける構造の決定的違いって何だ?細胞壁があるかないかだけ?うががー!生物の授業もちょっと真剣に受けておけば良かった...後の祭り、後悔先に立たず、覆水盆に返らず、壊れたグラスは元通りに出来ない、鼻かんだチィッシュも元には...もどすなー!もどしたらあかんやろー!

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参考サイト:
・京都大学大学院農学研究科 おもしろそうなことやってるガッコね。♪通えるなら聴講したいくらいだわ、全然ついていけないだろうけど(^^;
・広島大学環境共生科学プログラム地球資源論研究室 ここの「鉱物学関連」>「元素とは」を開いたページにある【元素存在度】はなかなか興味深いです。

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