画像は昨晩秋新苗6号鉢で我が家に届いた『スパニッシュピューティSpanish Beauty』(Cl)〔P. Dot, 1927〕別名:Mme. Gregoire Staechelin 一季咲。
2009年4月に酷いウドンコ病にかかり対処(対処の経緯はココ)に一苦労したが、それ一度っきりの罹病でその後は元気につるを伸長中。
ウドンコ病は春先だけでなく、気温と湿度の関係で病原菌が活発化する秋口にも発生しやすい。以前準備していた記事をUPするのは、てんちょブログで 「(秋の)うどん粉病 注意報発令!(2009-09-03)」というお知らせがあったため。てんちょも記事の中で書いているように、
夜眠るとき、掛け布団の素材や枚数が変わる時期が、
うどん粉病 注意報発令!
でアルノー^^;
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とりあえず、長井雄治著『バラの病気と害虫』(農文協, 2005)を参考文献にウドンコ病って何?を以下に整理。
【ウドンコ病Powdery mildew】
農薬が効きにくくしぶとい←重要&実感済
●症状について
新梢伸長期に若い未熟な葉の表面に水泡上の隆起が発生。その上に白いカビ(菌糸と分生子および分生子柄)が生じる。カビは急速に増殖して白粉状となり表面を覆う。若葉が波打ったり新梢が捩れたり奇形になる。生長してある程度固くなった葉は感染しても変形しないが、やがて白い粉状のカビやフェルト状の菌の集団がびっしりと葉の表面を覆うようになる。やがて落葉する。
新梢が生長し蕾が大きくなる頃同様のカビが花梗、がく、つぼみ、特にその基部に一面に生える。ひどいと捩れたり奇形になる。花は品質が低下する。
●診断ポイント
葉が波打ったり水泡状に盛り上がったりしていないか注意。
●類似症状との見分け方
多湿時の葉の裏側のもやもやした白いカビはベト病のカビ。
ベト病は葉の表面に紫褐色または黄褐色の病班が現れ、その裏側に白いカビが生える。これに対し、ウドンコは葉の表面にははっきりした病斑は見られない。
〔ウドンコ病の病原菌〕
不完全世代:Oidium sp.,
完全世代:Sphaerotheca pannosa(Wallroth:Fries) Leveille)
●糸状菌の一種で、子嚢菌類に属する。
日本では、不完全世代の分生子だけで、まだ完全世代の子嚢殻が確認されていない。本菌の子嚢殻については、アメリカやヨーロッパなど、外国でもまれにしか確認できないと言われている。
越冬は、越冬芽に潜在する菌糸や病茎上の分生子あるいは子嚢殻など。日本では調査されていないので伝染源の詳細については不明。
アメリカなどでは、子嚢殻が作られるのは希。戸外のバラでは寒冷地でも菌糸は芽の鱗片中で越冬可能。春になり新芽が展開してくると感染し、新たな分生子を形成するとしている。この後は分生子の空気伝染により二次伝染を繰り返す。暖地や温室では冬でも分生子による伝染が繰り返される。
●分生子発芽適温は21℃。菌糸の生育適温は18-25℃。
●分生子の発芽好適湿度は97-99%だが、水滴中では発芽が抑えられる。
夜間の高湿度(90-99%)と低温(15-16℃)は
分生子の形成発芽感染の好適条件
昼間のやや高温(26-27℃)で低湿度(40-70%)は
分生子の成熟と飛散の好適条件。
●耕種的防除
圃場衛生に留意し、落葉はまとめて焼き捨てる。開花後の剪定では病枝は取り除き、冬季または春先の剪定では弱小枝や残存する葉は残らず切除する。
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以上はあくまでも上記参考文献の要約。
石油科学系合成薬剤を用いずにどう予防するのか?については近日中に簡潔にまとめる予定です。
参考までに、春のウドンコ対策:てんちょブログの記事は「掲示板で・・・」(2009-04-24)〈ココ〉に記載されている。
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