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2010-11-12

物への心

人を引き込む文章というのがある。
人を退屈させる文章がある。
人を突き放す文章がある。
人を宥める文章がある。
人を癒す文章がある。
文章は人が書く。

●幸田露伴著「些細なやうで重大な事」〔『露伴全集別巻下』所収〕
物を扱ふ心がけに於ては、何処までもその物を愛し、重んじ、その物だけの理や、強さや、必要さやを尽させるのが正当である。この心がけが足りないと、物をしてその必要を尽す間もなく、その力を出す間もなく、その美しさを保たせずして終らせて了ふといふ事になる。

たった数行の短い文章の中に奥深い生きざまが見えたような気がした。
幸田露伴・・・いつかどこかで眼にした覚えがある文章だ。書籍を手に取って読んだことはないのだろうが、記憶の欠片がこの身体のどこかに突き刺さっているような気がする。


●沢村貞子著『わたしの台所』
イヤイヤやる台所仕事はうっとうしく面倒くさいけれど、自分の暮らしに適当なリズムをつくり、それにそって動きまわれば、けっこう気分転換にもなる。
めまぐるしく変わっていく世の中の流れにも眼を凝らし、四季の移り変り、自分の年齢に従って暮らしのリズムを少しずつ変えることも大切。ときには何もかも放り出して、身も心も休ませる休止符も忘れてはいけない。

母が昔、定期購読していた雑誌『暮らしの手帖』。雑誌という分類が適しているとは思えない読み応えのあるものだった。手に取り眼にする機会が多かった。活字なら何にでも貪り読んでいた少女時代の話だ。
沢村貞子・・・そこで初めて目にした文章は、優しく穏やかに、それでいてピリリと山椒ふりかけたような味わいのあるものだった。

出会いは偶然と必然の賜。
大事にしなければ、後で「ああすればよかった、こうすればよかった」と悔いても取り戻せない一期一会。
その心がけが足りないと、胸の奥底に熱い思いが湧く瞬間を知る間もなく、感動を刻む間もなく、その尊さを全うさせずして終わせて了ふという事になる。


《ショウガグミの作り方》
☆用意する物
 ・ゼラチン15g
 ・果汁100%のリンゴジュース60cc
 ・砂糖大さじ2
 ・蜂蜜/黒蜜大さじ3
 ・レモン汁大さじ1
 ・生姜のすり下ろし汁大さじ1/2
☆作り方
 1)リンゴジュースにゼラチンをふりいれふやかす
 2)湯煎で完全にとかし他の材料を加えて混ぜる
 3)型にサラダ油を薄く塗って流し入れ粗熱を取ったら冷蔵庫。
 4)固まったら型から外す
☆効能と保存
 喉が痛いときに良く効く♪冷蔵庫保存で1wはOK!

これから乾燥した日が多くなるので、喉の弱い楽趣味はジンジャーチャイが欠かせない。ショウガグミもたくさん作っておこうかと思う。

*画像はクリックで拡大。バラは1品種。さて何でせう?
答えは写ってるし・・・風にあおられてぶれまくってるし・・・^^;
 

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