今年は詩人ロビンドロナトタクルRabindranath Thakur生誕150年の年。
ロビンドロナトは、1861年5月7日、コルカタに生まれた。
父デベンドロナト44歳
母シャロダデビ37歳
14番目の第八男
13歳の時、母が逝去。
22歳でムリナリニデビと結婚
2人の間に5人の子供
ムリナリニは1902年、29歳の若さで逝去。
病弱な次女レヌカ転地療養のためヒマラヤ山麓アルモラAlmoraに滞在。
その時に母をなくしたおさなごのために詩を書いた(『おさなご』Sisu)
ねえおかあさま、ごろごろと
雨雲がとどろいて
アシャル月に
雨がざあざあふってきて
東風が広野をわたって
ふきはじめると
竹林がひゅうひゅうと
笛を鳴らしているようです
そのとき、おかあさま、見てください---
どこからか花があらわれて
地面いちめん
花でうめつくされているのを。
〔タゴール『お母さま』(内田眞理子編訳)「花の学校」より〕
花たちはみんな学び舎の生徒ですよ
本とノートを小脇にかかえ
地面のしたにある
花たちの学校にいます。
扉を閉めた部屋で
花たちは学びます
あそびたがると先生が
立たせておきます。
〔タゴール『お母さま』(内田眞理子編訳)「花の学校」より〕
アシャル月(雨季)がきて暗くなると
もう花たちにはおそい午後
〔タゴール『お母さま』(内田眞理子編訳)「花の学校」より〕
深い森のおくで
梢や木の葉がざわめきます
雷がとどろくと
それが花たちの四時半です
学校がひけるとだれもが
いっせいにかけだしてきます
黄、赤、緑、白の
いろとりどりの服装で。
〔タゴール『お母さま』(内田眞理子編訳)「花の学校」より〕
だれをもとめて花たちが
手をさしのべているのか
ぼくにおかあさまがいるように花たちにも
おかあさまがいると思ってみて。
〔タゴール『お母さま』(内田眞理子編訳)「花の学校」より〕
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