2010-10-02

うどんこ病予防と治療 Powdery mildew

バラの病気「うどんこ病」について、
何やらTwitterで話が展開するかもしれない、ってんで、
自分の庭での記録を読み直してみたら、
これが結構時間がかかったっちゃ。
で、もいちど簡潔にまとめて復習しようとクララが立ったです。

フランソン夏の終わりに咲いた花
直近の整理記事「バラのうどんこ病再考2010」にも書いたとおり、今年楽庭ではうどんこ病は殆ど発生していません。バラでの発病は皆無と言っても良いくらい。過去数年間、バラの葉や花首に白く施された化粧や葉の縮れに悩まされ、石油化学系合成薬剤を使わない・使いたくない派としては、物理的に除去したり重曹や米酢やらを用いて対処したりして来ました。同時にニームオイルの定期撒布続行歴3年目に突入?アグリチンキやキトサン導入歴約1年?

テンダーの蕾10月
テンダーかぁ・・・思い出すなぁ~。
これも最初期、軒下配置で全身真っ白になったバラだ。その後軒外に出して梅雨時黒星病に罹り、重曹希釈液で黒星病班を抑えたけれど全身素っ裸ーニヴァルになり、一時は重体に陥った株。
今や「うどんこ病?何それ?」ってな感じで、黒星病班を少し抱えながらも生長中。
もう少し株を充実させて引き締まった体にしたいなぁ~。沢山の花よりも質の良い花を咲かせたいバラの一つ(系統はフロリバンダだけど^^)。


さて、上記事でまとめたことをもいちど簡潔に。
【うどんこ病powdery mildew】
・子嚢菌のウドンコカビ科の純活物寄生菌による植物病害の総称
 要するに、植物に発生するカビだってんでしょ。
・原因菌は Erysiphaceae(ウドンコカビ科)に属する子嚢菌
 要するに、糸状菌の一種ってんでしょ。
・窒素肥料は少なめに、風通しをよくして防除する
 要するに、メタボにせず健全な精神を健全な肉体に宿せってんでしょ。
・高温乾燥時に発生蔓延しやすいので、葉水などを施す
 要するに、水をもってウドンコを初期消火するってんでしょ。

ジョゼフ大公蕾10月
薬剤研究家でもあるヲタテンによると、ハーモメイト水和剤がうどんこ病や灰色カビ病治療薬としては効果も安全性も高いらしい。A類の魚毒性はあるけれど環境に対する負荷も少なめなオススメ薬剤らしい。
んで、ホリホリしたい楽趣味は有効成分を見て合点!合点!したワケです。
というのも、ハーモメイト水和剤の有効成分80%が炭酸水素ナトリウム
そう、食品添加物としても使われている
「ふくらし粉」、つまり、重曹なのですね。

うどんこ病予防薬として安全性の面でも優れているカリグリーンの有効成分は炭酸水素カリウムです。旧Rosalind Infinitaで約1年前にUpした記事「栽培資材の整理5-薬剤-」に記述している通り、重曹そのものでもうどんこ病の殺菌剤としては有効ですが、如何せん重曹は水に溶けにくい。

水に溶けにくいから散布後葉面に結晶化しやすい。

重曹が結晶化してしまうと、その部分に薬害が発生しやすい。

●カリグリーンは、炭酸水素ナトリウムの塩基列を変えて炭酸水素カリウムにすることで水和性をアップさせ溶けやすくした環境負荷の少ない、それどころか、カリ成分が植物の生長に寄与するという一石二鳥なうどんこ病予防薬だったですね~。

●炭酸水素ナトリウムを基材とするうどんこ病治療薬ハーモメイトは、撒布したら植物体に吸収されて光合成の原料として再利用されるというのですから、こちらも一石二鳥なうどんこ病治療薬って感じですね。

楽庭では幸いなことに今のところどちらも使う必要はない、ですけれど。このままずっとうどんこ病が発生しないと嬉しいなぁ~♪

ふと思った。
昨年~今年にかけてやって来たバラ苗は、
殆どうどんこ病に罹っていない。何故?
をたてんちで出荷前に消毒しているんだろうけど、一昨年てんちょんちからやって来た苗は楽庭でうどんこ病バッチリ発病してるぜぃ。
いつ頃やって来た苗からがうどんこ病に罹っていないかというと・・・去年の夏あたりかな?う~みゅ。何がどう作用してるんだろう?昨年夏ってったら、タージ大佐との運命的な出会いくらいしか思い浮かばない。ストレプトマイシス効果か?


4 件のコメント:

  1. 昨日はお呼び立てした直後に、疲労のため撃沈してましたm(__)m
    うどんこ病はバラに関しては2年前から全然出なくなったなあ。何か特別に始めたことも思い当たらず…??
    去年はダリアのうどんこ病で悩まされたけど、今年はそれも無かったし。
    うちのうどんこ女王はハナミズキ。日陰に植わっているから御機嫌斜めなのよ。

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  2. 相変わらず我が家はうどん粉ほとんど出ないですねぇ。
    去年あたりは気候のせい?と思っていたのですが
    すぐ近くの地域でも、今年はうどん粉祭り開催ちうというお話も聞いたので、それじゃないんだというのが解りました。
    出ないのはありがたいですが、逆に何で出ないのかはわからないので、その何かが損なわれれば出るということになりますから、ちょっとした不安がありますね。
    「なんで」のところが解ればたいしたことではないのですが。

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  3. OMOやん Namaste/^^

    うどんこ病の出やすい環境、出にくい環境ってあると思うですよ。数年前の楽んちは今みたいに株密度高くなかったけど、いろんな植物にうどんこ病が出てた。木本も草本も区別無く。
    風通しは悪くなく日照条件も今程酷くなかったはずなのに、なので、徐々にではあるけれどアザディラクチンやらchitoのお陰で庭の生態系(?)が整いつつあるのではないかと思う。
    それと、越冬するうどんこ病の胞子が減ったのかも?
    色んな要因が複合的に絡み合って良くも悪くも情況を変化させているのではないかしらね。
    楽んちのハナミズキは日照条件は悪くないけど鉢植えだからしょっちゅう水切れを起こし、プラス、クロロシス症状が春先に出る。思いきって植栽部に(内緒で)地植にしようと思う。

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  4. みけさん Namaste/^^

    みけさんちのバラは殆どがをたてんちからやってきたもので、ある意味、まぁ、なんていうか、血統書付きっつぅか(誉めすぎ!)全部が全部そうだとは言いませんが、悪い物がくっついていない株が多いのではないかなぁ。
    で、最初っからうどんこ病の出にくい環境作りをしてらっしゃるでしょ?ニームやら何やらの活性剤で。
    だから、夏にうどんこが少し出た時も、直ぐに制圧できたし、感染拡大しなかったのではないかしらね。
    多分、今後も偶発的に発生したとしても、大事になる事態は避けられると思いますよん。

    そんなバラ庭(ベランダ)環境の改善が進んでいけば、栽培の次の段階へ進んでイケルかもですね♪

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