2010-08-31

透明な氷

家庭用冷蔵庫の自動製氷器で透明な氷を作るのは難しい?
昔の冷蔵庫や、冷凍室ではなく製氷室のある冷蔵庫。
直冷式っていうのかしら?
そこで氷を作る時には、割り箸の上に製氷皿を置くと、徐々に氷結点に達するので周りから氷が出来ていく間に水の中に溶解している気泡が抜けて透明な氷が出来やすい、とか。
あるいは、一度沸騰させ冷ました水を使うと良いとか。沸騰させる水の中の気泡が外に出るから透明な氷が出来るとか。

我が家の自動製氷器で透明な氷を作ってみよう!ってんで、一度沸騰させた水を冷まして作ってみたが、多少透明度が高くなったくらいの氷しかできなかった。沸騰のさせ方が足りなかったのかしら?それとも、自動製氷器で透明な氷を作るのは無理?

ヨウシュコバンノキ朱鷺茜の8月

いや、別に・・・透明な氷の作り方について記述するつもりは茄子。
植物にとってのエコノミー症候群についての覚書だす。
人間にとってエコノミー症候群は、深部静脈血栓症などのことだけど、植物の場合は、エンボリズムembolismと言うそうな。
林野庁の森林総合研究所:「研究の“森”から」No. 76を開くと、「樹木の乾きのシグナルを捕らえる-水不足を知るための新たな取り組み-」と題し、植物体での水上昇の仕組み図が描かれている。

以前、study room-陰圧と陽圧-でも少し整理したとおり、植物の根が根圧を利用して土中から水分を吸収すると、毛細管現象凝集力を利用して水は重力に逆らい維管束(導管)を上方向へと上昇する。さらに、植物の葉には数多くの気孔があり、気孔を開いて光合成に必要な二酸化炭素を吸収すると同時に水分を蒸発(蒸散)させているから、植物の樹冠まで、葉の隅々まで水を運ぶことができるのである。

要するに植物の導管内に水柱が存在しているわけだ。
この水柱の太さがせいぜい数百micrometreというから驚き!
人間の髪の毛がだいたい100micrometre位の太さでしょ?
細い細い血管ならぬ水管ってこと。
なんで最大の太さでもそれくらいの大きさかというと、水柱が太すぎると水の凝集力が弱まったりして、水の重みによって水柱が途切れてしまうからだ。
水柱が途切れてしまうことは植物にとっては致命的。
一旦途切れた水柱をもう一度つなげることは困難。

花弁縁に斑入りのヴィヴ。手前はニーム幼苗の葉。

因みに、エンボリズムとは病理学用語では塞栓症のこと。
植物の場合は導管に気泡が入ってしまうのですね。
その原因は、凍結によるものと乾燥によるもの2つ。
8月の平均気温が30度近くになってしまった今年の夏に起きるとしたら、乾燥によるエンボリズムair-seeding embolismでしょう。
もう一つの原因は、寒い寒~い冬の夜、導管内の水分が凍ってしまったりしますよね。で、翌朝晴れてお日様が出たら気温も上がり導管内に出来た氷が融けます。また夜に氷点下になったりすると再度氷が出来ます。植物体内の水柱ならぬ氷柱ですわね。それがまた翌日天気がよくて気温が上がると融けますわね。それを繰り返しているうちに、水の中に散在する空気が、ある時「ポンッ!」と音を立て(るかどうかは分かりませんが)るように小さな空気の塊になってしまうのですね。
はいっ!凍結-融解の繰り返しによるエンボリズムfreeze-thaw embolismになっちゃいました~!

というわけで、エンボリズムには、
・夏の乾燥によるair-seeding embolism
・冬の凍結によるfreeze-thaw embolism
があることをまとめてみました。

夏乾燥エンボリズムには如何なる要因があるのでせうか?
基本的には、〔葉からの蒸散>根からの吸水〕という状況に陥った植物体に発生する乾燥状態(「水ストレス」)が存在してはいるのでしょうが、水ストレスの限界点を超越する何かが起きるから乾燥エンボリズムが発生するのでは?
・・・これについては、今後の課題でぃ~っす♪

って、ここまで書いて投稿しようとしたんですけど、
何と!ロサネコさんちのルイフ(スヴニールドゥルイアマード)に、何だかエンボリズムっぽい事が起きてしまったらしい。

蕾は切ったはずなのに、何故か花が咲いている楽んちのルイフ

とっても生育旺盛で咲きたがり屋さんなので、二代目ルイフ君がこれから素敵な花を咲かせてくれると思いますよん♪>ロッシ~^^


4 件のコメント:

  1. エンボリズムと聞くとエア・エンボリズム(潜水病のひとつ)しか思い浮かばなかった潜り屋ロッシーでぃっす^^にゃますて~

    うちのルイフの場合なんですが、接木部分のあたりが一部パックリと割れたようになってました。
    やす部長も初めて見たと言ってましたよ~(涙)

    割と元気だったのに、ほんとにいきなりカサカサになったのですわ。
    株の大きさの割りに鉢が小さかったので、水遣りは毎日でした。
    鉢増しすれば防げたのかなぁ~

    水分不足によってパックリしたのか、パックリによって水を送れなくなったのかわかりましぇーん。

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  2. ロサネコさん ホンマに秋は来るのでしょうか?のNamaste/^^

    ルイフの症状が急に悪化した原因って何なのでしょうね?金属疲労じゃないけど、いつの間にかキャビテーションが生じていたのでしょうかね?いろんなことが起きるものですねぇ...。
    ご愁傷様になったルイフの苗は罠の家で埋葬されるのですか?後学のために、世界バラ保健機構(仮)のモルグで解剖してもらわないと(^^; 
    パックリ割れたという接ぎ木部分の画像が見たいかも^^

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  3. あじじあじじにゃますて~
    今日もほんっっっとに暑いっすね(-"-;)
    10月まで暑いって。。。
    長野の標高高めのとこに引っ越したい気分です。
    えぇ、金さえあればw

    ルイフ1号は持ち帰ってきました。
    あとで写真あっぷっぷ~しまっす!

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  4. 熱風に一日中包み込まれてジワジワと腐れが浸透しつつあるような感じです。
    今後は日本が夏の間、渡印してしまおうかと本気で考え中。
    今から、チャイをこしらえて飲むンダス^^

    ルイフ1号しゃんの画像あっぷっぷ~
    お手数かけて、っさぁ~っせん(^^;

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