2010-01-16

study room-植物ホルモン序-

♪花咲ホルモン:フロリゲンを求めて♪

’09 11月の「あおい」
 


昨年始めた「超弩級人気シリーズ!」物^^ "companion plants" の第一回「Companion Plants1-茉莉花-」(2009-07-22)でちょこっとだけ触れた「ジャスモン酸」。

この「ジャスモン酸」というもの・・・ジャスミンの事を調べる以前から、楽趣味的には「いつかまた開けるだろう引き出しの一つ」という意味でかな~り引っかかりのある物質でした。
ロサウィルスが呼んでいるとでも言うべきか(^^;

で、ジャスミンの花が持つ香気成分〔ジャスモン酸メチル〕のうち独特な成分であるcis-ジャスモンは未だ工業的生産法が確立されていない、と記しました。自然の花から抽出して精製するしか目下の所方法がないとも。でも、人間は体内でジャスモン酸の一種を生産できないけれど、植物はジャスモン酸を自らの体内で合成することが出来るのですよ!

ある植物が虫や病気の害を受ける、例えばバラの葉がコガネムシに囓られたとするでしょ、すると、そのバラは体内でジャスモン酸を合成しちゃうんですよ。そして、体全体にジャスモン酸を行き渡らせて自らの体全体に「害虫が体の一部を囓ってるぞ~!防御態勢に入れ~!」と注意信号を送るんです。すごいですねぇ~、植物って。

黒星病に罹った時に植物が体内でエチレンを生成するのも植物の防御反応の一つであるってことを黒星病Black Spotとの闘い3-菌糸の発芽から成長まで-で書きましたが、ジャスモン酸同様、エチレンも植物ホルモンと言われる物質なのです。


'09 5月のゲシュヴィンツショーンステ



ことほどさように、植物ホルモンって体内の働きを調整したりする大事な物質だということが最近植物学の分野で取り上げられてるんですね。ただ、同じ植物ホルモンでも働き具合はどんな場合でも同じかというと、それが一様ではないようなのです。一筋縄ではいかないってんですか?なんだかとっても複雑系らしいです。^^

というわけで、そういったむっちゃらかしい(難しい)ことは、その方面specialistsの研鑽に任せることにして、研究業績のエッセンスをチラ見しようという魂胆のずぼらな楽趣味( ̄∇ ̄;ゞデヘヘ

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【主な植物ホルモンと参照サイト】

ちゅうわけで (←だーかーらー、どういうわけぇ?)
今の時点で興味関心のある植物ホルモンについて覚え書きをば粛々と^^
各植物ホルモンの参照サイトも該当ページをぺったんこしておきます。


●フロリゲン
 花芽形成を誘導するシグナル物質(花成ホルモン)
 1937年ソ連(当時)の植物学者ミハイルチャイラヒャンが花成ホルモ
 ン概念を提唱、「フロリゲン」と仮称してから70年の時を経て2007年
 に存在が確認されるまで幻の植物ホルモンと言われていた。
 フロリゲンの存在を確認したのは、日本の研究チーム。
 下記日本植物生理学会で投じられたフロリゲンに関する質問には今や
 知る人ぞ知る、知らない人も知ってる人は知ってるwwその道の第一
 人者である荒木教授が回答しています。
 
 ☆読みやすい参考文献も紹介されてるでよ~。

・「植物が花を咲かせるメカニズムを解明」〔JST・京都大学〕
・日本植物生理学会-みんなのひろば-



●オーキシン 
 最初に発見(1931年)された植物伸長成長ホルモン。頂芽にて形成。
・ダーウィン親子予言の植物成長ホルモン「オーキシン」の生合成経路を解く(独)理化学研究所

●サイトカイニン 
 オーキシンの命を受けてカルスを作りシュートを伸ばす。
・「サイトカイニン活性化遺伝子発見」〔東京大学〕

●ジベレリン
 イネのバカ苗病から発見、1935年藪田貞治郎が命名。
 現在130種類以上のジベレリンが確認されつつある。
 生長促進、休眠打破等の他に無花粉での果実肥大などの働きも。
 果実生産においては農薬として「種なしブドウ」生産に用いられる。
・「植物ホルモンジベレリンの話」〔奈良県農業技術センター〕

*オーキシンとサイトカイニンについては、
本ブログ「study room-ピンチヒッター-」で初出。
根頭癌腫の関連記事「バラの家物語32-宿命を越えて」でも記載。

●エチレン
・植物の生活と環境 ~実験で学ぶ植物ホルモンと酵素~
 ↑
 エチレンについてはこのページに簡潔にまとめられています。
 ジャガイモの発芽を抑えるためにリンゴを一緒に置いておくと良いって
 言いますよね。楽趣味もたま~にやってます^^;生協から届くジャガ
 イモは工業的な発芽抑制剤を使ってないからか、暖かい時期に芽が出や
 すいのです。


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【メモランダム:フロリゲンの働く仕組み】
(1)日長などの環境情報を葉で受容
(2)葉で花成ホルモンが合成される
(3)師管を通って茎頂部の芽に輸送される
(4)花芽の成長を促す


’09 11月のブランシュ買うカード^H^Hカスカード


【フロリゲンたる6つの必要条件】
1.適当な日長条件を経験した葉で作られる
2.師管を通って「茎頂」に運ばれる
3.茎頂で花芽の形成を引き起こす
4.接ぎ木をした面を通じて伝達することが出来る
5.日長によって花成のタイミングが調節されるために必要
6.様々な植物種で同じ働きをしている



先日ラヂオで流れていた曲・・・

♪なのにあなたは~京都へ行くの?
♪京都の町はそれほどいいの?

胸に滲みるなぁ・・・^^


オツムが肩凝ったので、今回はこれでオシマイ^^
ちゃんちゃん!

==*==

・あおい(FG桃色)国産苗新苗6号鉢植え品 ●
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・『花を咲かせるものは何か』

3 件のコメント:

  1. 楽趣味さんの探究心には脱帽です。
    私なんぞ、これを読んでこの後よ~く噛み砕かないと
    理解できま千円。

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  2. みけさん お昼のナマステ~♪
    今日は昨日より若干気温が高いけど、風が冷たい~~~!
    出かけたら耳真っ赤っかになっちゃいましたよぉ。

    よ~く読み出すと脳みそが凍結しそうになるので、記録としてUPしていつでも必要な時に読み忘れる!ためのものでっす^^;
    京都に移り住みたい^^;;

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  3. スカラベ@くぅさん お昼のナマステ~♪

    生クラゲを乾燥させて粉末にするんでしょうか?(^^;
    すっごい格闘を想像しちゃいました^^

    植物って静なる世界で生きている凄い存在ですよね。
    感心しちゃう!

    まだ身体が温まらない・・・

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