2010-12-06

白い君の目玉焼き sunny side up

「目玉焼き」という言い方にはちょっと引くわ。

先日TV番組で在日外国人が言っていた。
ま、そう言われれば、そういう見方もあるかな。

フライパンに卵を二つ割り落とし
お目々にしましょ
ソーセージでお鼻にしましょ
ブロッコリーでモジャモジャ巻き毛
人参でお口にしましょ
胡椒をガリガリそばかすホッペで出来上がり
今日は誰のお顔かしら

こんな表情もサガン

嘗てアフリカに滞在していた後輩が、現地の初めての朝食に出てきた「白っぽい目玉焼き」を目にして少々面食らった事を語った。その話を聞いて、訪印した時、同じ事を感じたのを思い出した。YWCAの朝食に登場した目玉焼きの目玉が白っぽかったのだ。
インドの卵では、ゆで卵を半分にしても外側と内側、たいしてコントラストを為さない。

先週から生協で注文する卵を変えた。
もともと生協の卵はスーパーで買う卵より黄身の色がずっと薄いのだが、新たに注文した卵は、これまで届いていた卵よりさらに黄身の色が薄い。
殻を割るとプリっとした白身につつまれて乳白色にほんのちょっぴりサフランを足したような薄く優しい黄色。
黄色というよりも檸檬色、淡黄色、黄檗色に近い。
インドで食べていた卵にごく近い黄身の色だ。

チラシを見ると「飼料自給率向上を目指し、とうもろこしの代わりに飼料米を与えて育てた鶏卵」とある。生協の卵を切らした時に購入する鶏卵の黄身は黄色より橙色に近い。普段淡黄色の卵を見慣れていると、市販のものがとげとげしく感じられる。「飼料に何を与えたらこんな色になるん?」などと思いながら解きほぐす。

ふと、ムンバイ-プネー間ハイウェイを友人ケイのバイクに乗せて貰って(諸般の事情で)ミッドナイトランせざるを得なかったときのことを思い出した。
ハイウェイといっても、日本の高速道路とは異なり、高性能の外灯なんて立ってるはずもなく、忘れた頃に忘れ去られたような古い外灯が顔を出す程度。ヘッドライトの先も自分の身体の回りもほぼ暗闇。時折、深夜営業トラックドライバーの為の休息所(軽食を提供したりするドライブインみたいな処)から洩れる灯りがチラチラ目の端を過ぎるだけ。
ムンバイという海に近い低地から、デカン高原へと緩やかな山道を走るうち、人里らしき集落が薄明かりの中に見えてきた。暫く行くと、集落も途切れ、再び真っ暗闇。

突然、暗闇の中には不釣り合いな灯りの帯が煌々と現れた。

「あれは何?」

全身イグゾーストノイズに包まれながら前方を見つめるケイの耳元で声を上げた。チラっと目線をズラしてすぐに前方に目をやったケイが少し顔をこちらへ向けて答えた。

「お前の国にもあるんじゃないか?」

何のことか咄嗟には分からなかった。
夜の闇に閉ざされた空間から空間へ。
更に進むと、再び同じような平屋建ての灯りの帯。

「もしかして、鶏舎?」と私。

「そうだよ。日本のやり方を真似てるんだ」とケイ。

そうか。
昼夜関係なく、飼料を与え、明るさを与え、狭い柵の中でせっせと卵を産ませてるのか。そうして産み落とされた卵が近辺の町や村へと運ばれ、人々が口にしているのか。
飼料の色が濃いなら、濃い色の黄身が出来る。
一時期日本でも濃い色の黄身を作るために飼料に色素が混ぜられていたこともあったとかなかったとか?色素をわざわざ加えなくても、日本の鶏卵は十分黄身の色が濃いのにさ。

インドの鶏飼料は主に何が用いられているのだろ?

秋のブルゴーニュは何色って表現しようか

黄身の色は薄めだけれど、栄養価も味も悪くない鶏卵は、菜食主体の食生活をしている者にとっては貴重な動物性タンパク源。近くの雑貨屋さんにも卵は置いてあったので、普段はそこへ卵ケースをぶら下げて買いに行っていたけど、あの卵も真夜中にせっせせっせと雌鶏が生んだ卵だったのかも。

ちょっと街中へ入ってブラブラしていると、雑貨屋さんの店先をカラフルに彩っている卵パックならぬ卵ケースが目に入る。日本で目にする卵パックを厚めのプラスチックで型を取り、開いた縁に両側から握り手が付いている物を想像すれば出来上がり。握り手部分に留め具のポッチが付いている。普段は買い物籠や袋に入れておいて、卵が入り用な時は「パカっ」と取っ手を左右に開いて両開きにし、卵を詰めて貰ったら(楽趣味が使っていたのは6個入容器)、卵の載っていない方の蓋(?)を締めてポッチを押すといった具合にして使う。取っ手を持っていれば絶対に卵が落ちると言うことはない(容器その物を落としたら、卵が割れちゃうだろうけど^^)。あの卵ケース、借りていたフラットに置いてきたけど、持ち帰れば良かったなぁ。

日本の場合、今でこそ、紙製であろうとプラ製であろうと、回収するようになった卵パックだが、インドの卵ケースの合理性には敵わないだろう。
尤も、卵のばら売りなんて日本じゃお目にかからないから意味無いのかも知れないけれど。

インドも、都会のスーパーマーケットでパック入りの鶏卵が高めの値段で売られていたりするし、牛乳だって殺菌処理されたパック入りのが売られている昨今。町のミルク屋さんへ出かけていって絞りたての袋入り生乳を大きな冷蔵庫から出してもらいお金を払うって買い物も、そのうち減っていくのかも知れない。


諸般の事情って何かって?
ま、それは、、、
いずれ、、、

キングフィッシャーでも呑んで
書くことを思い出した時にってことで(^^)

行きつけのカレー屋さん、
12月はクリスマスに行くと客が多いから、
今週末にでも行こうかな♪



4 件のコメント:

  1. う~ん、サガン。
    しべ丸出しもとってもチャーミングですわ。
    ああ、またポチってしまいそうな衝動が・・・・

    ウチも同じ卵使ってるですよ^^
    生協で初めて卵を買った時はびっくりしましたよ。
    息子どもには不評でw
    「黄身の色 うすっ!!」とか言っていましたが、
    食べてみたら、お味はとてもコクがあって濃いのですよ^^
    で、以来彼らも文句言わなくなりました。
    でも、なんであんなに色が変わるのか・・・やっぱ不思議だわ。

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  2. みけさん 今日も子守でちょっちお疲れ気味~のNamaste/^^

    サガンは、複数上がっていた蕾がそれぞれ違った表情で開花して、とっても魅了されましたよ~^^
    おひとついかがぁ?(^^;

    黄身の色の薄い卵って、最初はビックリしますよね。
    インドでオムレットを頼んだときも「は?これ、何?」って思わずウェイターに言っちゃいましたもん^^
    ほんの少し黄みがかった薄っぺらいお好み焼き?(インドのオムレットは平たいのです^^)って。。。
    グリーンチリやらトマトやらが入っててAmulバターで焼いてあったのでとっても美味しかった~~っす。

    飼料のトウモロコシの色も違うからかしら??

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  3. 目玉焼きの色ね~^^気にしたことなかった。
    そういえば、最近白っぽいカステラに、黄身の色が薄い卵を使うとかってテレビのニュースでやってたような。
    うちのコーチンたちは、夏場は毎日キチンと卵を産んでくれるけど
    寒くなったらぱったりお休みです^^;
    黄身の色はヤマブキ色だけど、それも飼料の色なのかも。
    コーンとか色々入っているみたいだから。
    来春は、ハーブとかも与えてみようかしら。
    ハーブ鶏とかってお肉が売ってるけど、卵もハーブの影響を受けるなら面白いねぇ^^
    鶏も生きてるんだから、きちんと運動させて、お日様とともにおきだす暮らしの中で卵を産ませてあげたいと思うのは
    やっぱり、愛鶏家だから思うのかしら。

    サガン。ものすごい美人さんに咲いたね^^
    うちのはもうダンマリを通してます。
    来年咲いてね・・・って呼びかけても、無視されてます^^;

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  4. コーチンズ母ちゃん Namaste/^^

    白っぽいカステラなんてのがあるんでつか?へぇえ~!
    だけど、なんでまた?カステラは黄色くってええんちゃうの?って思ってしまう楽は天の邪鬼?

    寒くなると孵化しにくいから産卵する数も減るのでしょうかね?
    自然の流れの中で・・・が鶏にも一番だと思うです。
    その恩恵を受けて本来ならありがたく思わなきゃいけないのに...狭い鶏舎に閉じこめられるようにして量産させられるって...人間の傲慢さを(自分も含めて)感じます。

    ハーブ!良いかもしれませんね。コーチンズの身体にも良さげですね~。卵も影響を受けるかもしれませんね。
    bloom母ちゃんの元で伸び伸び楽しく過ごしているコーチンズはハッピーハッピー~だろうねぇ^^v

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