2010-11-29

R ・・・ is For Rose

今年の暑い夏に、幾つバラを亡くして了っただろう。
「どうしてこんなことに・・・?」と、
自分の管理の悪さを天候のせいにして
恨み辛みをはらそうとした日もあった。

根頭癌腫に罹ったバラのコブを取りバイネキトンを塗ったり、
樹勢が落ちて根弱なバラを良質の赤玉土単体に植え替えたり、
いつもは余り気にしないコガネムシ幼虫を疑って土を穿ったり、
日当たり風通しを考慮して配置換えを行ったり、
水遣りには極力留意してギリギリまで切れさせたり、
今の私に出来ることはいろいろやってみた。

中には思いがけず回復して花を咲かせたバラもある。
だが、介抱の甲斐なく逝ってしまったバラの方が多い。

ごめんよ。命を長らえてやれなくて。
でも、今回の経験は決して無駄にしないからね。
そう呟きながら茶色く変色してボロボロになった苗を
ただただ見つめた。

楽庭で最も古株になるバラの一つ、
つる性のホワイトマスターピース。

春に古枝から胴ぶきのシュートが出て蕾が付いたとき、
なんとなく「もしかしたら?」の予感はあった。
小さな蕾が虫の害にも遭わずに膨らんでいくにつれ、
「もしかしたら」が「おそらく」に変わった。

たった一粒の蕾は今年5月、
最後の力を振り絞るように美しく咲いた(その様子はココ)。
最期の花だと確信したのかもしれない、
何枚も写真を撮り、
時間の許す限りためつすがめつ眺めて傍にいた。



過去記事に入っていた
バラの家てんちょコメントによると、
この品種は黒星病に罹りやすいとか。
確かに、真っ先に黒星に罹る部類のバラだ。

無農薬でバラを育てている以上、
黒星病を完全に封じ込めることは容易くない。
生育環境も決して良いとは言えない場所で
10年近く生きていた。

もっとずっと前に現在やっている術を施していたなら、
品種特性を考慮して植え方や環境などに注意していれば・・・
「たら・れば」を繰り返しても元には戻せない。

とても好きなバラだった。
「もう一度、いつか、もう一度連れ添いたい」
そんな気持ちにさせてくれるバラだった。


先日、友人が一冊の本を見せてくれた。



ページをめくるたびに引き込まれていく自分がいた。
こんなにもバラへの思いが溢れている画像は・・・。

The rose is an icon that inspires passionate interest from gardeners and admirers of beauty everywhere. This unique coffee table book reveals the fascinating story of 26 different roses, blending stunning photography, enlightening commentary and practical information for cultivating and appreciating this beloved flower.〔from editorial reviews〕

αβ26文字の順に著者の育てている美しきバラが現れる。
'W'・・・White Masterpiece

帰宅後、すぐに注文した。
一刻も早く手にとって眺めたかったので
jpドメインのamazonで注文したら、
有料「お急ぎ便」が現在お試しキャンペーンで無料に。
明日手元に届く。

ホワイトマスターピースの過去画像を探していたら、
以下のバラに再びまみえた。

グレイドーン、5月に頬染めて

ディヴォニエンシス:別名マグノリアローズ

ともに暑い夏を乗り切ってくれたバラだ。

グレイドーンは黒星病に罹り、葉を殆ど落としたけれど
株自体は元気で、来季に向けての準備を整えて貰っている。

ディヴォニエンシスは、恐らく今年最後の花を開いて香った。
ディヴォニィに相応しい日当たりを確保して
寒さが厳しいと予測されている冬を乗り越えて春へ向かおう。

R is for Rose in Radha's bagan.


4 件のコメント:

  1. キャー!グレイドーン!!
    最近気になっているバラさん~♪

    ディヴォニエンシスも素敵なバラですね!!

    ママンコシェは4月に届く予定です(o^∇^o)ノ
    大野農園さんというところで買いました!最後の1株♪

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  2. わぁ。素敵な本を注文されたのね^^!
    表紙だけ見ただけでも、引き込まれるかも~♪
    今度見せてくださいね!(英語読めないから、絵本・・もとい写真集として^^;)

    今年の夏は、私も自分を責めたり虫のせいにしたり
    暑さのせいにしたり・・・で
    お別れしたバラがいくつか・・・いろんな意味で成長させられた夏でした。
    だけど、無駄にするかどうかは、自分次第だもんね。
    バラの声が聞こえるようになれるまで、試行錯誤しながら
    バラとともにありたいと思います。机上の・・・ではなく
    泥に触れて。

    グレイドーンは早春の朝の空みたいな不思議な色ですね^^
    神秘的~。

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  3. きょうたん Namaste/^^

    グレイドーンは、たいちゃよかバラですたい!
    他になか色ば魅せらすバラですたい♪
    ちょぽっと気難しかばってん、育てて損はなかて思うでごわす。

    ディヴォニィも、春と夏と秋と表情を変える素敵なバラですよ。
    お日様大好き!で、割と耐寒性もある方なので、羅雫んちよりも高緯度にあるきょうたんちだと、株が丈夫に育てば魅惑のティーローズになるかも??

    ママンコシェ最後の一苗だったのですね!
    春がめっつぁ楽しみですね~~♪

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  4. bloomさん Namaste/^^

    素敵な方に素敵な本との出会いを導いて貰った楽は幸せ者です♪
    筆者のCarolyn Parkerが愛情込めて自ら育てているバラばかりなので、一つ一つのバラの表情が生き生きとしている素敵な写真ばかりでしたよ~♪見ていてワクワクドキドキ胸キュンキュンになりました~!

    どうしようもないことってありますよね。
    バラが枯死したのにあ~でもないこ~でもないと言い訳じみたことを呟いても仕方ないので、何でも勉強・試行錯誤と思い直していこうと気持ちを新たに。
    そのきっかけになったのが、古い友人ホワイトマスターピースの死で、5月に命を賭して長く咲いたとき、訴えかけてきたような気がしました。
    心は痛みましたが、胸打たれましたよ。
    「机上の・・・ではなく、泥に触れて」これってとっても大切ですよね。泥に触れ、根に触れることは、すぐに見て分かる所にばかり目をやるだけでないことの大切さを教えてくれるような気がします。
    バラの気持ちに少しでも近づけるよう精進しようっと♪

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