2010-05-30

どんなに楽か

いっそのこと
虫という虫を駆除することのできる強力な殺虫剤があれば、
撒布しようか?

いっそのこと
全ての病原菌をやっつける薬剤があれば、
庭に撒こうか?

いっそのこと
このブログもSTOPして地下深く葬り去ろうか?


そう出来たら、心身共にどんなに楽だろう?


ちょいと足を伸ばせば、
そんな薬剤を棚に並べてある店の屋根が見えてくるよ。
それ程強力でない薬剤も置いてあるよ。
これくらいなら大した悪影響もないだろうって思える薬もあるよ。
手を伸ばして、手にとって、会計を済ませば、
たちどころに庭の虫たちを壊滅させられる薬剤が、すぐそこに。。。


楽だろうねぇ。
何回か撒布すればしばらくの間は虫が来ないよ。
病気で傷んだ葉をとったり、花をむしったりすることもせずにすむよ。

楽だろうねぇ。
朝に昼に夕に夜に、パトロールしてため息をつくこともなくなるよ。

楽だろうねぇ。
食害されて半分なくなった蕾を見つめて憤慨することもなくなるよ。

楽だろうねぇ。
病原菌に侵されて見るも無残になった
蕾や葉や茎や根を処分しなくてもすむんだよ。


けれど、
そうしないのは何故?
地球に優しいとか環境に優しいとか謳い文句の書かれた薬剤でさえ
使おうとしない(しなかった)のは何故?

別に・・・
いいじゃん・・・
あんた一人が使ったからといって、
大したことは起こりはしないさ・・・

そんな囁きが聞こえたことを否定はしないよ。


でも、
そんな囁きにも頭を振ってきたのは何故?

改めて自分に問いかけてみた。

はっきりした答えは・・・見つからない。

ただ、一つだけ自分に分かっていることがあった。

「そう出来たら、どんなに虚しいだろう?」


何故山に登るのか?そこに山があるから。
何故川を渡るのか?そこに川があるから。
何故バラを育てるのか?
バラが愛しいから。
虫食い穴があっても
闘病痕があっても
虫に舐められてシミができていても
自分が育てたバラが愛しいから。

虫にも食われず、
病気にもかからず、
雨シミもできず、
非の打ち所のない完璧なバラが差し出されたとしても、
私は迷わず自分の庭のバラを選ぶ。


虫に食われたことが原因で、
病気に罹ったことが原因で、
たとえ、今はたくさんの花をつけなくても、
来季は見まがうように咲くかもしれない。
来季もちょっとしか咲かないかもしれない。
その次の年も期待できないかもしれない。
それでも私は楽な方途を選ぶつもりはない。

どんなに楽だろうという空虚な想像をすることはあっても・・・

2 件のコメント:

  1. いいんじゃないですかねぇ・・
    多少虫食いでも
    多少病気でも
    自分のうちの庭(ベランダ)だもの
    バラ屋さんのハウスじゃないんだしね^^

    自分が一番病気かも新米が・・・・いろんな意味で。

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  2. みけさん こちらでもNamaste/^^

    今日は起きた瞬間から色んな出来事があって、極め付けがマシンぶっ壊れ寸前で・・・買い替えかぁ~^^って状態です。とほほのほ・・・

    >自分が一番病気かも新米が・・・・いろんな意味で
    にゃははは・・・一緒かも^^
    楽のばやいは、「何とかにつける薬なし」って感じですが。
    ふぅ・・・何とか嵐をおさめて、机の上を整理しないと・・・

    何の関係があるんだ?>自分^^

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