2010-07-03

う~ん、何だかなぁ・・・な褐班病?

今は昔、ある所に中国のとあるバラを探す者ありき。
netの海原を彷徨っておったそうな。

《5月クイーンオブスウェーデンの図:A》

探していたバラは見つかったが詳細な情報が掴めなんだ。夜も更け眼もしょぼしょぼ眠気が襲ってきた。そろそろ切り上げて寝るべと検索結果画面を閉じる瞬間、今までに見た事のないバラの病気名が目に飛び込んできた。重い瞼につっかい棒してつっかい読んだバラの病気は「褐班病」だそうだ。
そこには、バラの褐班病について専門業者や栽培農家は対処法を知っているが一般の栽培者には知られていないと書かれていた。病葉の画像も掲載してあり化学合成薬剤を用いた対処法も記してあった。

う~ん、どうなんだろう?キクの病気としてはよく知られているみたいだけれど、バラにも発症するのか?近年発症が広がりつつあるとも書かれていたが、その情報源も記載されていない。当然掲載されている病葉の画像も「褐班病」のものかどうかもよく分からない。何をどれとどう比べればよいのか?

さらに首をかしげたのが「不思議なことに地植のバラには殆ど発症しない」とかいう下りだった。地植のバラには殆ど発症しない理由が明らかにしてある筈もなく..。断定的な書き方がしてあるけど説得力まるで無し。「不思議なことに」謎は深まるばかり状態。

その他にも「は?」や「怒!」なことがいくつも..。当該HP記載の病葉画像も他所にコピーライトを付して掲載されている画像を無断掲載しているような・・。思わず画面に向かって「?!」マークをつけたくなった程。こりゃ俄には信じがたい話だということを確信した。

眠気を堪えて読んだのに・・・(--)

あのさぁ・・・前にも別のサイトの事で愚痴ったけどさぁ、他所の文章や記載事項や画像等をあたかも自分が書いて撮影したみたいな無断転用/転載/借用は良くないんだよ。引用するならせめてリンク張るとかURL記すとかした方が大人なんでなぁい?と思ったけど..。

《6月末ニンバス2番花の図:B》

横溢するnet情報。バラについても数多のサイトが存在している。バラ関連の情報収集するのに今まで多くのサイトに助けられたことがあった。その反面「眉唾?」っぽいサイトやネット上の出所不明な転用/引用が繰り返され、流言飛語とまではいかなくても根拠不明な「都市伝説(バラ伝説?)」的情報も鬼のように山のように存在し、どこまで辿れば「真実」に近づけるのか「もぉいい加減疲れた」って状況に陥った事もしばしば芝刈り。

水は高きから低きへ・・・純粋な自然現象として納得できる。

バラの病気に限った話ではない。生物に関わる病気は、存在が確認されている「病原菌(=原因)」と「発症(=結果)」との相関関係を明らかにするだけでは不十分で、因果関係が証明されなければならない。その証明のためには入念で緻密で客観的な幾つかの自然科学上の実験検査段階を繰り返し経なければならないだろう。その検証に耐えられたからといって因果関係が直ぐには明らかにならない超ミクロな世界も存在しうるのではなかろうか。

「絶対的な真実」・・・辿り着けそうで遙か遠い世界かも。

楽趣味は科学者でもなければバラの専門家でもないただのバラ好きで鶏頭な人間だ。毎年同じ状況に頭を悩ませ他者の知識を拝借して鶏頭に鞭打ちゼロに近い知恵を少しでも蓄積しようとする空回り的な努力は一応しようとしている人間だ。バラに関しては所謂「単なる素人」。でも、だからこそ自分が行う観察やその観察結果に基づいて発信する情報には素人ながらも「本当なの?」「これで委員会?」と何度も自分なりに出来る範囲で先人の知恵と諸先輩の経験に恩恵を被りながら確認しているつもりだ(プロフェッショナルの観点からは甘いことこの上ないだろうけど^^)。

なんだかなぁ・・・と思ってしまった夜更けの海原でありました。
ちゃんちゃん。

《5月デヴォニエンシスの図:C》

で、やっぱり何だかなぁ・・・で済ませられないタチが災いして
何だかなぁ・・・そう思いつつ、ちょいと調べてみた。

キク科の植物に発生する褐班病については、羅雫の森Useful LinksにリンクのあるNIFS花き研究所「花き類病害の診断・防除」で健作君し褐斑病(カッパンビョウ)Leaf blight, Leaf blotch(糸状菌)って賢作結果。これも糸状菌の仕業だ。
CABI Abstractによれば、英語ではBrown Spotと呼ばれているみたい。
因みに英語ではBlack Spotと呼ばれるバラの黒星病は、黒点病という言い方もあるけど黒斑病って言わないよね。

さてさて、上記NIFS花き研究所の該当ページにある茶色病班は自分が育てている(いた)キク科の植物に発症したのを過去見た事がある。現在楽庭にあるキク科の植物には幸いな事に同様の病班は見られない。糸状菌のなせる病気だから、ニーム撒布が功を奏しているのかも??

バラの褐班病かどうかは分からないけど、楽庭のバラ苗にいくつか葉の外縁が茶褐色になって縮れているのがある。そんな葉をピッタリ崑崙山脈撮影した画像がないかとアルバムを漁って見たが、探してる時には見つからないもので・・・^^

で、分かりづらいけど、それらしい症状の葉が一部に写ったバラ画像をA~Cと選抜してみました。
A:左上の5枚葉頂葉先端が茶色に萎変色。
B:東向7枚葉の小葉に変色萎凋、西向きの葉にも萎凋。
C:左上花首下方にある5枚葉頂葉の先端部分に茶褐色部位。

《観察と推測》
それぞれ何が原因かは明らかに出来ないが、
Aについては、他の葉に黒星病班らしき症状も見られない現在。強光による光阻害か?それとも、この一枚だけ黒星病葉?それともニーム撒布の薬害?
Bについては気温が高い時に赤ニームを若干高めの濃度で撒布したため発生した薬害かと思われる。周囲にあるスモーキー(HT)にも同様の症状が散見される。
Cについては、他の葉はいたって健康な状態。

《まとめ》
よく分からない、が正直なところ。薬害なら何となく思い当たる節はあるけど。薬害の出た葉実態をなかなか写真に収める機会がない。偶然写っているってことはあるけれど。そこで、羅雫の森Useful LinksにあるForestry Imagesから薬害herbicidesの葉の画像をpickupしておいた(Image Number:5368801)。今後思い出したら病葉と思われる葉の写真も意識して撮影するようにしようと思う。

おしまい。



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