2010-10-03

肥料の話(1) 注がまたおもろいんやて

『山』という一文字タイトルの記事。
水田に刈られる前の金色の稲穂(?)と刈り取られ干された稲。
日本人の原風景的画像がなんとも新鮮だ。
咲ちゃんの写真良い味出してるよ~♪

肥料になった鉱物の物語

肥料になった鉱物の物語

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で、「日本の国土の7割が山」で思い出したので、
忘れないように、少しずつ、少しずつ覚書。
いつまで続くか、ワカラン神のみぞ知る。
肥料の来た道帰る道』(高橋英一1991研成社)は近くの図書館で貸出中だったので、その続編『肥料になった鉱物の物語』(高橋英一2004研成社)ってのを斜め読みちう。

※ドルシュキさんのコメントを受けて探してみました過去画像。
5/15のユアインネルン以下略
肥料の英語にはマニュアーとファーティライザーの二つがある。前者は堆厩肥のような自給肥料を、後者は化学肥料を指す場合が多い。マニュアーは十五世紀初めに、ラテン語の手を意味するマヌスが英語に借用されたもので、「手仕事」とか「手で耕す」という意味に使われていたが、十六世紀の半ば頃になると、鋤の普及によって、手で耕すという意味はすたれて、土地を肥やす(ファーティライズ)という意味が残り、さらに肥料(ファーティライザー)という意味になったといわれる。作物を肥やすには養分を与えること、つまり何らかの施肥行為が必要であるが、それは焼畑や輪作という生態的な手法の中に含まれていた。しかし商品として扱われるようになったことにより、肥料は農業技術の中で独自の地位を占めはじめた。ただ十九世紀以前は洋の東西を問はず、肥料は生物起源の有機物が一般であった。〔6章 十九世紀に起こった肥料革命とその影響 本文より〕

ほぉ。マニュアルと肥料が関係するのね。
Online Etymologyで桃食ってみた(^^)v
manure (v.)
c.1400, "to cultivate land," also "to hold property," from Anglo-Fr. meynoverer, from O.Fr. manouvrer "to work with the hands," from M.L. manuoperare, from L. manu operari, from manu, ablative of manus "hand" (see manual) + operari "to work, operate" (see operation). Sense of "work the earth" led to "put dung on the soil" (1590s) and to the current noun meaning "dung spread as fertilizer," which is first attested 1540s. Until late 18c., however, the verb still was used in a fig. sense of "to cultivate the mind, train the mental powers."

5/16のユアインネルン以下略、上と同じ花だけど
撮影時間帯が違うかも・・・(^^;

日本では鎌倉時代に人糞尿が用いられるようになったとか。
で、その注が興味深かったのさ。
排泄物の肥料としての利用は、家畜の少なかった日本では人糞尿になるのは当然とも思われるが、初めのうちは田の神を汚すとして川に流して捨てられていた(便所が「かわや」=川屋と呼ばれる理由)。・・・中略・・・人糞尿をひろく他から集めてくるのではなく、個々の農家が自家の糞尿を利用するにとどまっていた。しかし江戸時代になって城下町が発達すると、非農家人口が密集する江戸、京、大坂などの大都市は人糞尿の大きな発生源になり、周辺の都市近郊農業地帯に大々的に供給するという状況が発生した。・・・中略・・・江戸の大名屋敷では、排出する糞尿を特定の農民に下掃除権と称して売り、収入の足しにしていた。

5/19のユアインネルン以下略プロフィール

長々と引用してきたけど、日本の国土7割山に関する注を最後に。
因みに旧石器時代の食料収奪の項目での注です、念のため。

日本はユーラシア大陸と太平洋との間に挟まれた細長い火山列島で、中央部を高峻な脊梁山脈が走り平地に乏しい。また気候が高温多湿のために、有機物の分解が速く、その中に含まれていた養分は雨に洗い流されてしまうので、表土は痩せて酸性化し、ススキやササのような草食動物の食草として劣る植物が繁茂する。その一方で河川や低湿地に流入した養分は、水草や魚介類を繁殖させる。このような自然条件は、漁労と水稲栽培に軸足をおいた食料生産方式をとらせるようになった。

雨が多いと土壌が酸性に傾きがちなのねん。
ん~・・・なして?

6 件のコメント:

  1. 江戸時代、今の東京郊外や埼玉や千葉の東京に接した辺りに住んでいる農民までが、江戸中心部の民家の川屋を争っていたそうですよ。
    化学肥料がない時代、農家にとっては生命線だったようです。
    一般の民家の下掃除を一軒失うと、死活問題だったそうです。
    数年前に何かで読んだんだけど・・・なんだったっけかなぁ。

    いずれにしても、その土地の気候風土に合わせた方法が発達して、それが生み出す景色が、一番その土地にふさわしく美しいと言ったところでしょうか^^

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  2. なして数年前に読んだ物の内容をそうサラっと思い出せるんでつか~?(@_@)そ、そんけ~。楽なんて、ホンマに数秒前に目にした言葉さえ覚えていられませんのですが...
    やはり、記憶中枢に問題ありかも・・・(--;;
    ウラマヤヒラマヤヒマラヤです。

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  3. 難しいことは分からないけど、うちの実家の梨園では、
    おそらく20年位前までは下肥を肥料としてやっていました。
    化学肥料はほぼ使用していなかったように記憶しています。
    土はフカフカで、あたり一帯の梨では一番の味で
    近隣の市から指名で買い付けに来るお客様が多かった。
    父亡き後、義妹がそれを継いだのですが、
    時代的にもう下肥はなくなり・・・今では味は相当変わりました。
    手間隙かけて、お金は節約して・・・ってやっていたんですね。
    今、自分が取り組んでいる農業をふと思い返して
    ちょっとやりきれないな~とおもう事もありますわ。
    難しいから拒絶反応...っていうのが現実なんだけど
    ちょっと分かりだすと色々おもしろい世界でしょうね。

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  4. bloomさん Namaste/^^

    ご実家では梨を作っていらっしゃるのですね♪
    bloomさんのgreen fingerはお父様譲りなのかな?

    以前Infinitaでちょっと取りあげた埼玉県西部で農業をやってらっしゃるKさんは、家畜の糞尿やらを用いていらっしゃるようです(TVでやってた)。でも、それはそれは手間暇かかる作業のようでした。効率や高収量が重んじられる昨今にあって、自然とのやり取りの中で神経張りつめ乍らも一つ一つが農に生きることに通じるって感じの仕事ぶりに驚嘆するばかりでした。

    日本人が清浄野菜を口にするようになって、それほど時は経っていないとのこと。
    化成の物もバランスよく、上手く利用し活用していく必要性が求められるのでしょうね。
    bloomさんがお仕事に関しても、お庭のことに関しても持ってらっしゃる意識や関心は相当ハイレヴェルに受け止めておりますし、楽はとても刺激を受けています♪

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  5. 昨日は、全然知らずに私もユアインネルン以下略をブログで出してました~。
    ドルシュキさんもだったんですね~(^^)
    すごく素敵に咲きましたね♪

    子供の時、夏に畑の脇で兄とセミ取りをしてて、
    網を構えて木の上の方のセミを取ろうとしている兄に「もうちょっと後ろ~」なんて言って誘導してたら、兄が肥溜めに落ちた思い出が…。
    ここでもまだ使ってたということですね~

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  6. 同じ物事を見つめたり観察したりしていると、何かしら結びついたり外に向かって出したりということが、互いに何をどう考えているのかを知らずとも同時発生的に起きることはままありますよん。不思議なものでね。それがワールドワイドに起きたりすることもある。これもまた不思議なもので..。研究の世界では結構頻繁に起きたりする。面白いよね。

    下水道設備が発達しても、家畜の糞尿などを利用しているのは意外と残っているのかしら。ひしめき合った住宅地などでは難しいだろうけど。

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