2010-10-24

言葉が見つからない

気持ちが泡沫のように現れては消える。
消えたかと思ったら再び沸いてくる。
そんな時は、
Rosalind Infinitaで紹介した、この詩を思い出す。




「わたしを束ねないで」  詩:新川和江

わたしを束ねないで
あらせいとうの花のように
白い葱のように
たばねないでください 私は稲穂
秋 大地が胸を焦がす
見渡すかぎりの金色の稲穂


わたしを止めないで
標本箱の昆虫のように
高原からきた絵葉書のように
止めないでください わたしは羽ばたき
こやみなく空のひろさをかいさぐっている
目には見えないつばさの音





わたしを注がないで
日常性に薄められた牛乳のように
ぬるい酒のように
注がないでください わたしは海
夜 とほうもなく満ちてくる  
苦い潮 ふちのない水


わたしを名付けないで
娘という名 妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
坐りきりにさせないでください わたしは風
りんごの木と
泉のありかを知っている風


わたしを区切らないで
,(コンマ)や .(ピリオド)いつくかの段落
そしておしまいに「さようなら」があったりする手紙のようには
こまめにけりをつけないでください わたしは終わりのない文章
川と同じに
はてしなく流れていく 拡がっていく 一行の詩



記憶す...

価格:2,730円(税込、送料別)

読んでみようかな・・・


画像は上から
・名前忘れたダリア
・ジョゼフ大公の寄り添う蕾達
・ボルデュールローズ

8 件のコメント:

  1. とっても懐かしい思いで読みました。
    中学生の頃、教科書で読んだかな~
    束ねる・・・って行為って
    何気なしにしてしまうものだけど。
    この詩読んで、色々感じる。

    人も、生きものも、個々に光るものがあって
    それに気づいて磨いてかないと
    ただ束ねられて終わっていく気がする。

    今日も磨かなくちゃ♪

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  2. bloomさん おはNamaste/^^

    楽にとっては何度も何度でも読みたい詩の一つです
    ♪わたしを~たばねない~で~
    あらせいとうの花のように~♪
    メロディーまで付けちゃってるし(^^;
    今度お聞かせしましょうか?(^0^)アコギ弾いてくれる?

    「磨く」・・・大切ですね~♪
    人は時に磨くことの大切さを忘れ、時に磨くことの意味をはき違えてしまう。お手入れとお手荒れを勘違いするように。
    忘れないよう思い出させてくれる詩でもあります。

    言の葉のもつ力に乾杯!

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  3. 素敵な詩・・・

    心が潤いました。

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  4. きょうさん 初めましてのNamaste/^^

    ひょっとこして、黒山羊さんにインターラプトされたという噂の
    「きょうたん」?違ってたらごめんなさい。(^^;

    この詩は楽趣味にとって色んな意味で自分を見つめ直させてくれ、また、生きる勇気を授けてくれるとっても大事な詩です。

    共感していただけ、めっつぁ嬉しいです♪

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  5. らだったん。正解です。きょうたんだよw

    読んでいくうちに、
    自由に、軽々と、
    何処へでも飛んで行けそうな気分になります。

    すごく良いことを教えていただけました。感謝感謝♪

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  6. わぁいヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪
    最高!最高!のきょうたんだったでちゅ~なNamaste/^^

    >何処へでも飛んで行けそうな気分になります
    そうですそうです!そ~~なんです。
    心が開かれて解き放たれたように感じます。

    とろっこで・・・きょうたんの素敵なブログ拝見しました~♪
    羅雫の森にリンク張っても良いですか?

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  7. ナマステコンニチハ~!!

    どうぞ貼ってくださーい!!
    (*^^)v

    私も、リンクさせていただきまーす!!!
    (@゚ー゚@)ノヨロシク~♪

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  8. きょうたん Namaste/^^いんでぃあ~♪

    リンクのお許しありがとうございます。
    嬉しいなぁーー!!
    北国にお住まいの方の栽培記録なので、興味津々でつ♪
    今後ともどうぞよろっぴっく^^です~。

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