2011-03-31

not immediately, but? 徐々に蝕む?

地震発生からすでに20日が過ぎた。

震災による死者・行方不明者数が日に日に増えるのを知るにつけ、自然の猛威の凄まじさが肉塊を貫いて剥き出しになった神経に突きつけられるような畏怖感に襲われる。

この2週間余り、ベクレルだのシーベルトだの基準値の何倍だの、そんなんを耳にしてばかり。気持ちが荒んでしまいそうだ(既に荒ぶってるという噂も^^)。とりわけ当局や電力会社の会見を目にし耳にするたび腹の底から怒りが湧き上がってくる。この非常時(有事)に曖昧な表現でハッキリしないことをくどくどと並べるだけ。御用学者の口を借りて「許容範囲内」とまことしやかに強調するだけ。
伝えるべきことを伝えよ!それが為政者の義務だろう?
しまいには数値を並べては、「直ちに健康に害を及ぼすことはない」と決まり文句のように付け加えられるだけなんて・・・。
大気も土壌も海も全て汚染され、汚染され続けているというのに。
3/15から更新されている都内の環境放射線測定結果の数値は、横ばいで推移しているとはいえ、減少傾向にあるとは決していえない状態。雨が降れば、大気中の物質が降下する(都内の降下物(塵や雨)の放射能調査結果)。

インターネットを利用しない人はこうした情報をどうやって知るのだろう?
こうした情報を手にしたとしても、この数値をどのように読み取ってどんな風に「日常の注意点」とすればよいかを、「国民の生命」を護るべき人たちは、分かりやすくきちんと説明すべきではないのか?
気象庁は何故細かな風向き予報を提示しないのだ?
それに併せて「本日の放射性物質拡散予報」を周知しないのだ?
不安を煽るだけだから? もう十分に不安だし怖い。


世間の騒ぎを知っているのか?チューリップの蕾


報道で「福島第一原発の・・・」を聞くこと、何十回何百回?
そのたびに「今度は何が起きた?」と背筋が冷たくなる。

スリーマイル島の原発事故は、2機ある原子炉のうちの一つ、2号炉の炉心溶解だった。福島第一原発事故は?

1号機から何号機までが予断を許さない情況なのか、どれがどうなってどんな情況なのか、何号機がいつ水素爆発を起こしたのか、建屋だけでもまともに残っているのはどれなのか、放水作業が行われたのは何号機だったのか・・・もう、何が何だか分からなくなって(把握しようという気にもなれないのが事実だが)しまっている。自分でも無意識のうちに情報の取り込みを拒否しているのかもしれないなぁと苦笑い。



ピンクペィヴメントの展開するシルエット

福島の原発事故の脅威がもはや地球的規模で襲い掛かってきていることに、誰も異存は無かろう。「できるだけのことが早急に」行われているであろうことは容易に想像がつく。それはそれは想像を絶するような過酷な作業を放射能の恐怖と隣り合わせに行っている人たちが今この時もいることを思うと胸が詰まる。



テレーズブニェの誇らしくも麗しい枝葉

国家賠償になるのかどうかの言質を得ることも確かに必要だろう。東電国有化か?といった話も出てきているのも当然かもしれない。それは、当面の緊迫した情況がある程度収まってからでも論じられるのでは?

どこの報道機関で読んだか、それが報道機関だったのかすら覚えていないが、非常事態ということで一時(いっとき)東電を国の管轄下に置き(経産省の原子力安全・保安院の見直しも含め)、NPOなどの第三者機関にも協力を得て錯綜する情報を管理するという手が考えられてもよいのかもしれない。いまや「反原発や脱原発を標榜する団体だからダメだ」なんて言ってる場合じゃないだろう?!


天災は忘れた頃にやってくる。

東電も、原子力安全・保安院も、原子力開発推進にSTOPをかけられなかった(かけなかった?)政府も、そして、私たち一人ひとりも、古の言の葉をしっかり噛み締めなければいけない時ではなかろうか。

6 件のコメント:

  1. おはようございます。

    今朝のニュースで
    「目立ちたいから」
    って、原発内へと車で突入した男が逮捕されてました。

    日本人の原発に対する意識の低さの現れのような気がしました。

    これからの義務教育で、環境問題とエネルギー問題は対で必須単位になるといいなと思いましたよ。

    学校で覚えて、今までの人生で使わなかった単位のカタカナより
    今耳にしている『生命の維持に関わる単位のカタカナとその安全指数』っていうのを学びたかったなー
    なんて。

    原発素人だけど
    世界に見る原発事故は知ってるから(チェルノブイリ当時は北海道にいたので余計に強烈に覚えている。風向きがどうこうとか)
    自分が生きてるうちの『収束』(現場の生き物の暮らしを平常に戻せる)
    なんてありえないと思えるし
    危険なのは判るから、関わっている人たちの健康被害は心配だけど
    住んでる自治体は「迅速に、正確に」伝えようとしないし
    (こだまがすごくて何言ってるかわからん防災無線でおしまい)
    結局、個人が積極的に情報を掴みにいかなければ、何も知ることは無いと思いました。

    ま、知ったところでいつもどおりここで生きていくしかないですけど。
    今日は、風評被害で売れ残ってる茨城の牛乳を買いに行く予定。

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  2. 「人体に影響は無い」って、まぁ見方によってはそうなんですけどねぇ。
    先日どこかで見かけた13歳の女の子が書いたっていうブログで鋭く指摘されていましたが、
    瞬時に浴びる放射線量としては「へ」でもありませんが、長~く浴び続ければ体にいいわけはありません。
    出ているものにもよりますが、要素131なら大人は「へ」でもありませんが、赤ちゃんはやっぱり心配です。
    長~い目で見ればどっちにしても「影響は無い」とは言い切れないです。
    「現在発表されているものを信じるなら」遠隔地まで広がるような放出をされている放射線量は減ってきていると思います。
    問題は現地を汚染し水とともに流れ出すもの、土地に浸透していくものの問題が急務のように思います。
    本当に彼の地で作業にあたっておられる皆さんの身が案じられ、また頭が下がる思いですが、とにか1秒でも早い終息を祈るばかりです。

    「目立ちたいから」突入した男と、空気読まずに視察にいった首相・・・どっちの方がダメダメかって思っちゃいますよねw

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  3. azkingさん おはNamaste/^^

    原発に突入・・・「おめぇ~にできる事はそれか?!他にすることはないのか?!ガソリンがもったいないじゃないか!?」と思ってしまいました。
    新しい教科書に今回の原発事故が取り上げられるそうですが、環境問題エネルギー問題は切り離せない事ですので、重点を置いて欲しいと思います。
    気が遠くなるような長い時間をかけて管理していかねばならないチェルノブイリと同じように、福島も。。。
    積極的に情報を得てしか身を護れない国って、一体なに?情けなさ極まります。

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  4. みけさん Namaste/^^

    健診で受ける放射線量が○シーベルトだから、とか、日常受けている自然界に存在する放射線量が○○だから、とか言われてますけど、レントゲンをとったりCTスキャンされたりするのはほんの数秒。累積被曝量として考えたら、とくに子供の場合は長い目で見れば深刻な問題になりかねないわけで、そうしたことにならないように予防線を張るべき機関として、厚生労働省が存在するわけで。。。

    どっちも「目立ちたい」パフォーマンスだすな。
    報道では挙国一致の大連立が噂に上ったりしてますけど、それこそ愚の骨頂。これまで長いこと原発推進してきた人たちが、どの面下げて、この非常時(有事)の舵取りに参与するのでしょうか?

    昨日報道された避難先で生まれた女の子、希望の美しい子。
    その子の未来が明るく豊かであって欲しいと思います。

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  5. 楽さんの憤慨っぷり、ごもっともでございます。
    それと
    3週間も経って、すべてを失った人に一円の現金も届けられない政府、日赤って何でしょうかねぇ。(日赤絡みには募金したことが無い。献血はするけど。)

    こんな時に使えそうな住民基本台帳ネットワークシステムだとかいうのを作ったんじゃなかったんですかね?
    あ。やっぱり内容の無いパフォーマンスの一環だったってことですか;

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  6. azkingさん Namaste/^^は何回行ってもNamaste/^^

    今回の災害義捐金に関して、日赤では締切日が設けられていますね。9月だったかなぁ?大口の義捐金募集機関なので、直ぐに配分というわけにはいかないのでしょうが、やり方を援用する機転があっても良いのではないかと私も思います。
    NGOやNPOだと、また違ってくるのでしょうが。
    セゾンカードでポイントを寄付して義捐金に交換するのは締めが確か5月末だったかな?(1ポイント5円で換算)。通常のポイント交換(通常は1ポイント4円)よりも若干高く設定してますね。

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