2011-06-19

夜をあんなに明るくしといて・・・

東日本大震災で発生した災害廃棄物の処理について〔京都市情報館〕


若狭の海に雪が舞う
怪しげな光に包まれて
行き交う船に力もなく
重くのしかかる原発銀座

夜をあんなに明るくしといて
夏をあんなに寒くしといて
まだまだ足りないなんて・・・

脚で扉を開けて
脚を使わず階段上る
電気でお湯を沸かして
電気で野菜を作る

夜をあんなに明るくしといて
夏をあんなに寒くしといて
まだまだ足りないなんて・・・

味も香りもない放射能
毎日せっせと作り続けて
孫の孫の孫の孫の代まで
汚れた世界だけを残すという

夜をあんなに明るくしといて
夏をあんなに寒くしといて
まだまだ足りないなんて・・・

若狭の海に立てば
暗闇の静けさの中
命の叫びを聴く
命の叫びを聴く

夜をこんなに明るくしといて
夏をこんなに寒くしといて
まだまだ足りないなんて・・・
まだまだ足りないなんて・・・



以下、上記ようつべの文字起し(急いでやったので誤字脱字はご勘弁を)

付記(オリジナル原稿の訳者)

チェルノブイリ原発事故後の経験に基づいてなされた本提言の厳しい内容と比べると、日本政府によって出されてきているさまざまな指針・見解は、放射線リスクをいかに過小評価したものかが際立ちます。
本提言は、3月20日の時点で出されたものであり、また、日本での地域的な違いが考慮されていないなどの制約があるかと思いますが、内部被曝を含めた放射線リスクの見直しの一助となることを心より願います。

ドイツ放射線防護協会と情報サービス放射線テレックスは、福島原発事故の発生後の日本において、放射線核種(放射性物質)を含む食物の摂取による被曝の危険性を最小限に抑えるため、チェルノブイリ原発事故の経験をもとに下記の考察・算定を行い、以下の提言を行う。

1.放射性ヨウ素が現在多く検出されているため、日本国内に居住する者は当面、汚染の可能性のあるサラダ菜、葉物野菜、薬草、山菜類の摂取を断念されることを推奨する。

2.評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4ベクレル以上のセシウム137を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。また、成人は、1kgあたり8ベクレル以上のセシウム137を含む飲食物を摂取しないことを推奨する。

3.日本での飲食物の管理および測定結果の公開のために、市民団体および基金は、独立した放射線測定所を設けることが有益である。欧州においては、日本におけるそのようなイニシアチブをどのように支援できる
か検討すべきであろう。

【考察と算定】
以下の算定は、現行のドイツ放射線防護令の規定に基づいている。

飲食物を通じた放射性物質の摂取は、原子力災害後、長期間にわたり、身体にもっとも深刻な影響を与え続ける経路となる。日本では、ほうれん草1kgあたり54,000ベクレルのヨウ素131が検出されたが、こうしたほうれん草を100g(0.1kg)摂取しただけで、甲状腺の器官線量は次のとおりとなる。

〔甲状腺線量〕

乳児(1歳未満):20ミリシーベルト
幼児(1-2歳未満):19.4ミリシーベルト
子ども(2-7歳未満):11.3ミリシーベルト
子ども(7-12歳未満):5.4ミリシーベルト
青少年(12-17歳未満):3.7ミリシーベルト
大人(17歳以上):2.3ミリシーベルト


2001年のドイツ放射線防護令第47条によれば、原子力発電所通常稼動時における甲状腺器官線量の限界値は年間0.9ミリシーベルトであるが、上に述べたような日本のほうれん草を、わずか100g摂取するだけで、この限界値を何倍も超えることになる。原発事故の場合、同第49条によれば、甲状腺線量は150ミリシーベルトまで許容されるが、これはいわゆる実効線量7.5ミリシーベルトに相当する。それゆえ日本国内居住者は、当面、汚染の可能性のあるサラダ菜、葉物野菜、薬草・山菜類の摂取を断念されることを推奨する。

ヨウ素131の半減期は8.06日である。したがって、福島原発の燃焼と放射性物質の環境への放出が止まった後も、ヨウ素131が当初の量の1%以下に低減するにはあと7半減期、つまり2ヶ月弱かかることになる。54,000ベクレルのヨウ素131は、2ヶ月弱後もなお約422ベクレル残存しており、およそ16半減期、つまり4.3ヶ月(129日)後に、ようやく1ベクレル以下にまで低減する。

【長期間残存する放射性核種】
長期的に特に注意を要するのは、
セシウム134(半減期:2.06年)、
セシウム137(半減期:30.2年)、
ストロンチウム90(半減期:28.9年)、
プルトニウム239(半減期:2万4400年)
といった、長期間残存する放射性物質である。

通常、2年間の燃焼期間の後、長期間残存する放射性物質の燃料棒内の割合は、
セシウム137:セシウム134:ストロンチウム90:プルトニウム239=100:25:75
:0.5である。

しかし、チェルノブイリの放射性降下物では、セシウム137の割合がセシウム134の2倍にのぼるのが特徴的であった。これまでに公表された日本の測定結果によれば、放射性降下物中のセシウム137とセシウム134の割合は、現在ほぼ同程度である。ストロンチウム90およびプルトニウム239の含有量はまだ不明であり、十分な測定結果はそれほど早く入手できないと思われる。福島第一原発の混合酸化物(MOX)燃料は、より多くのプルトニウムを含んでいるが、おそらくそのすべてが放出されるわけではないだろう。ストロンチウムは、過去の原発事故においては、放射性降下物とともに比較的早く地表に達し、そのため事故の起きた施設から離れるにつれて、たいていの場合濃度が低下した。したがって、今回の日本のケースに関する以下の比率は、

セシウム137:セシウム134:ストロンチウム90:プルトニウム239=100:100:50:0.5としている。

したがって、2001年版ドイツ放射線防護令の付属文書VII表1にもとづく平均的な摂取比率として、1kgにつきそれぞれ100ベクレルのセシウム137とセシウム134、および50ベクレルのストロンチウム90と0.5ベクレルのプルトニウム239に汚染された飲食物を摂取した場合、以下のような年間実効線量となる。

〔実効線量〕
乳児(1歳未満):6ミリシーベルト/年
幼児(1-2歳未満):2.8ミリシーベルト/年
子ども(2-7歳未満):2.6ミリシーベルト/年
子ども(7-12歳未満):3.6ミリシーベルト/年
青少年(12-17歳未満):5.3ミリシーベルト/年
大人(17歳以上):3.9ミリシーベルト/年

現行のドイツ放射線防護令第47条によれば、原子力発電所の通常稼動時の空気あるいは水の排出による住民1人あたりの被曝線量の限界値は年間0.3ミリシーベルトである。この限界値は、1kgあたり100ベクレルのセシウム137を含む固形食物および飲料を摂取するだけですでに超過するため、年間0.3ミリシーベルトの限界値以内にするためには、次の量まで減らさなければならない。

〔セシウム137〕
乳児(1歳未満):5.0ベクレル/kg
幼児(1-2歳未満):10.7ベクレル/kg
子ども(2-7歳未満):11.5ベクレル/kg
子ども(7-12歳未満):8.3ベクレル/kg
青少年(12-17歳未満):5.7ベクレル/kg
大人(17歳以上):7.7ベクレル/kg

評価の根拠に不確実性があるため、乳児、子ども、青少年に対しては、1kgあたり4ベクレル以上の基準核種セシウム137を含む飲食物を与えないよう推奨されるべきである。成人は1kgあたり8ベクレル以上の基準核種セシウム137を含む飲食物を摂取しないことを推奨する。

国際放射線防護委員会(ICRP)は、そのような被曝を年間0.3ミリシーベルト受けた場合、後年、10万人につき1人ないしは2人が毎年がんで死亡すると算出している。
しかし、広島と長崎のデータを独自に解析した結果によれば、その10倍以上、すなわち0.3ミリシーベルトの被曝を受けた10万人のうち、およそ15人が毎年がんで死亡する可能性がある。
被曝の程度が高いほど、それに応じてがんによる死亡率は高くなる。

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